ゼロカーボンビーフへの道 Ⅲ 〜巨大ススキの実証プロジェクト開始。バイオマス燃料や飼料に〜
ゼロカーボンビーフ 投稿日:2022年06月11日巨大ススキ「ジャイアントミスカンサス」「エリアンサス」は、バイオマス燃料・カーボンニュートラル燃料して知られています。特に「ジャイアントミスカンサス」は1haあたり50t-Co2/年という高炭素吸収&土壌への炭素貯留能力があり、大気中の炭素を吸収して育ちます。荒廃地や傾斜地など条件が厳しい土地でも20年にわたり繁茂しますので、耕作放棄地の利活用にも期待されています。
敷島ファームでは飼料化・敷料化、Co2吸収効果を中心に検証を進めていくほか、耕作放棄地や荒廃地への植栽に取り組むことにより、Co2削減・資材確保・土地資産利活用による地域活性を目指しています。
また、栽培北限が北関東・南東北と言われる「JES1エリアンサス」の北限再検証試験もあわせて実施しています。試験地の白老町は北海道でも温暖な地域となります。収量が多い「JES1エリアンサス」が北海道でも栽培可能となると、利活用の幅が広がります。これらの試験には、室蘭工業大学、㈱ケイホク(砂利採取後の遊休地提供)も参加しています。
ジャイアントミスカンサス
オギとススキの自然雑種で和名はオギススキ。日本由来のイネ科多年生です。植栽後2~3年以降から収穫が可能。草丈は3m程度まで育ち、北海道などの冷帯地域でも栽培可能となっています。バイオマス燃料や家畜の飼料・敷料への活用のほか、1ha当たりCo2換算で年間約50t-Co2もの炭素吸収能力や、高い炭素固定化能力による土壌貯留など、優れたGHG削減効果にも注目されています。
エリアンサス
イネ科の多収多年生作物で和名やヨシススキ。国内では農研機構等により品種研究されています。東北南部・関東北部の低標高地が栽培北限とされています。植栽後3年以降から収穫が開始され、草丈は3~4m程度まで育ちます。手間がかからず収量が高いことから、耕作放棄地の利活用、バイオマス燃料、家畜の飼料・敷料への活用が期待されています。敷島ファームでは「JES1」という品種を植栽しています。