敷島ファームのこだわりⅠ ~生育完全一貫生産体制~敷島生まれ、敷島育ち”~
基本的な取組み 投稿日:2022年11月17日敷島ファームの基本的な取組みの一つ、”生育完全一貫生産体制”と”敷島生まれ、敷島育ち”について紹介します。
畜産牧場は大きく分けて”繁殖””肥育””一貫”の3つに分けられます。
”繁殖”は繁殖母牛を飼育し、子牛を産ませ、生まれた子牛を生後8~10か月齢まで育ててから子牛市場などへ出荷(生体販売)する牧場です。子牛は主にセリにより売買されます。
”肥育”は子牛市場などで子牛(肥育素牛-もとうし)を購入し、枝肉出荷までの期間(20か月前後)飼育してから出荷(枝肉出荷)する牧場です。枝肉は主にセリにより売買されます。
”一貫”は”繁殖”と”肥育”の両方をおこなっている牧場になります。
”繁殖”と”肥育”では飼育に必要な牛舎・設備・技術などが大きく異なりますので分業が一般的です。特に負担の大きい小規模牧場はその傾向にあります。
分業は技術や設備の簡素化が図れる反面、売買をセリに頼ることから、高騰や暴落など常に市況に左右されるリスクがあります。また、子牛市場で売買される子牛が病気にかかっていないかは見た目ではわからないことも多く、病気を流入させてしまうリスクもあります。
そのため、このようなリスクを回避するために、近年は大規模牧場を中心に”一貫”が増えています。
敷島ファームは”一貫”の牧場ですが、さらにリスクを最小限に抑える為、外部導入に頼らず、肥育はもとより繁殖母牛の次世代も全て自社産子牛から育て上げる”生育完全一貫生産体制~敷島生まれ、敷島育ち”による飼育をおこなっています。
「生育完全一貫生産体制~敷島生まれ、敷島育ち」
〇外部からの病気流入を抑制~薬に頼らない飼育、食の安心・安全
自社牧場以外から子牛を導入せずに、全て自社生産の子牛から育て上げます。農場HACCPやJGAPで高い評価の衛生管理体制でも、完全に病気の流入を防ぐことは困難です。牧場にとって最もリスクの高いものの一つに外部牧場からの病気流入がありますが、この”敷島生まれ、敷島育ち”は外部からの病気流入を防ぎ、治療・投薬のリスクを抑制することにつながります。
〇市場に左右されない堅牢さ~高品質な牛肉の安定供給
流通量の増減をはじめとした様々な要因により子牛市場は左右されます。そして、子牛市場の影響は結果として牛肉の流通にも影響します。”敷島生まれ、敷島育ち”では、計画的に必要な頭数の確保が可能ですので、安定供給や時期に合わせた増減対応などもフレキシブルに対応することができます。無理せず、余裕をもってしっかりと仕上げた高品質な黒毛和牛を安定して皆様へお届けしています。
〇情報の一元管理と蓄積~安心・安全の保証、研究・検証フィールドの提供
個々の農家が管理する情報やノウハウを共有することは原則ありませんので、購入した子牛がどのように育てられたかの詳細を知るのは困難です。その点、生まれてから出荷まではもとより、数世代にわたる一連の情報を一元管理・記録する”敷島生まれ、敷島育ち”では、給餌飼料や投薬情報、健康状態なども全て記録されています。これらの情報はそのまま安心・安全の保証となります。
また、数世代に渡りトレース可能な仕組みや蓄積された膨大な情報は、研究や検証にも有効性が高く、生産性や品質向上のために社内分析に利用はもちろんのこと、研究機関との共同研究などを通して、日本の農業発展にも活かされています。近年では、家畜改良事業団とのゲノミック評価による牛群改良や、新たな形質の確立にも”敷島生まれ、敷島育ち”による精度の高い情報が活用されています。
そして、”敷島生まれ、敷島育ち”は”白老生まれ、白老育ち” ”那須生まれ、那須育ち”へ。